シリーズB調達!組織と事業両軸で、調達のスタンダードを変える。Leaner Technologiesの強さ
こちらは、2024年11月1日にGCP House内で配信したPodcastの書き起こし・一部編集した記事となります。
調達のスタンダードを変革する - 大平氏が語る組織文化と成長戦略
GCP阿部)今回は株式会社Leaner Technologies(以下、リーナー)代表の大平様にお越しいただき、シリーズBの資金調達の背景、事業の変遷、そして今後の組織についてお話を伺います。では最初に、大平さんから自己紹介と事業概要についてお聞かせいただけますでしょうか。
大平氏)Leanar(リーナー)の代表を務めております大平と申します。当社はGCPさんから2022年に出資をいただき、それ以来、共に事業を展開してまいりました。リーナーは、「調達のスタンダードを刷新する」をミッションに掲げ、企業の購買活動を革新的に変革することを目指しています。具体的な事例として、自動車メーカーではハンドルなどの部品調達、大手ホテル・リゾートでは朝食用の食材調達、また化粧品メーカーでは原材料の調達など、様々な企業の調達業務に携わっています。私たちは、これらの調達業務を支えるインフラを提供することで、日本のものづくりやサービス品質の向上に貢献しています。その実現のため、最新のテクノロジーを活用しながら、調達業務の改革に取り組んでいます。当社は組織文化を含め、非常に特徴的な企業文化を持っています。今回は、その良い面も課題も含めて、率直にお話しさせていただければと思います。
GCP阿部)今までのキャリアとこの事業をなぜ立ち上げようと思ったか、お話いただいてもいいですか。
大平氏)私は新卒でATカーニーという外資系コンサルティングファームに入社しましたが、実は私の人生の大きな転機は学生時代にありました。当時、スタートアップのエコノミクスやエコシステム、イノベーションに深く触れる機会があり、自身も事業創造に情熱を注いでいました。起業には様々な形があると考えていますが、私は「日本を支える」「世の中のスタンダードを変える」ようなサービスの創造を目指していました。しかし当時の私は、法人分野における本質的な課題やニーズを十分に理解できていませんでした。個人向けビジネスには詳しかったものの、法人ビジネスについては採用分野以外の知識が乏しい状況でした。そんな中、ATカーニーでの経験が転機となりました。現在の代表である関灘氏との出会いもあり、日本を代表する企業のCEOやCXOの方々と直接関わる中で、様々な経営課題に触れることができました。その過程で、特に企業の調達分野に大きな課題があることに気づき、この分野は他の業務領域と比較して大きく遅れており、グローバルな視点からも改革が必要な状況でした。調達という領域は、日本のすべての企業の業務プロセスを根本から変革できる可能性を秘めています。この認識が、現在のリーナー創業につながっています。
GCP阿部)2020年の大平さんとの初回接点について、最初の印象で特に記憶に残っていることはありますでしょうか。
GCP湯浅)はい、非常に鮮明に覚えています。大平さんには当初から覇王感のような特別なオーラがありました。最近ではそれがさらに強まっているように感じます。普通ではない強い熱量を持っておられ、大きな課題に取り組むことへの強い意欲の表れだったのではないかと思います。特に印象的だったのは、課題が大きければ大きいほど楽しそうに取り組まれる姿勢と、それを必ず解決できるという揺るぎない自信でした。また、2020年以降、定期的なキャッチアップを通じて、次の特徴的な点も強く印象に残っています。まず、PDCAサイクルの実行速度が非常に速いことです。現在提供されているSaaSサービスは、当初の形から進化を遂げていますが、これは同じ課題解決に向けて、手段を高速で改善し続けた結果だと考えています。さらに、組織づくりに対する強いビジョンと熱意も特筆すべき点です。「どのような組織を作りたいか」「どのような会社にしていきたいか」という明確なビジョンを持ち、そこに多大な時間と労力を投資されている姿勢は、外部から見ても非常に特徴的でした。
大平氏)ありがとうございます。湯浅さんをはじめ、多くの方から「覇王感」があるとご指摘いただくのですが、実は私自身はあまり意識したことがありません。(笑)
スタートアップとして、リーナーは数多くの困難や課題に直面してきました。良い意味で楽しみながら、この5年間は非常に高い熱量で夢中になって取り組んできたと感じています。実際、今が最も充実していると感じているほどです。私自身、常に強い興奮の渦中にいるような感覚があります。周りの方々からそれを肯定的に評価していただけることは、非常にありがたく感じています。
「矜持・不撓・青春」- Leanar Technologisが掲げる独自の企業価値観と組織づくりの哲学
GCP湯浅)バリューもなかなか迫力があるバリューですよね。その点について詳しくお聞かせ頂けますでしょうか。
大平氏)私たちは「矜持」「不撓」「青春」という3つのバリューを掲げています。漢字を使用していることで海外の方々には読みづらいという課題はありますが、この言葉が持つ本質的な意味を大切にしたいと考えています。
実は、リーナーの創業当初は異なるバリューを掲げていました。多くのスタートアップがそうであるように、Day0の段階でミッション・バリューを設定しました。しかし、事業を進める中で、私たちの組織文化は自然と強固なものとなり、守るべきものと変えていくべきものが明確になってきました。現在のバリューは、そうした組織の空気感やボトムアップの意見から生まれたものです。
私たちは「調達のスタンダードを変える」という大きなミッションを掲げています。この実現に向けた組織戦略として、「優秀な人材が魅力的な仕事に長期的にコミットできる環境」を作ることが重要だと考えています。調達市場には大きな可能性があり、多様なスキルを持つ人材が熱中して長く働ける環境を整えることが、成功への鍵だと信じています。
そのため、組織づくりには特に力を入れてきました。例えば、従業員の幸せを専門に考える「エンプロイーサクセス」部署を早期に設立したことは、その表れです。通常、スタートアップでは創業者の次にエンジニアのトップ、その次に営業のトップ、その次にCSのトップを採用することが多い中、私たちは4人目の採用をHR担当としました。
これは、数兆円規模の企業として日本の当たり前を変えていくためには、長期的な視点での組織づくりが不可欠だと考えたからです。営業活動ももちろん重要ですが、それ以上に組織基盤の構築を重視してきました。このような考え方は、私たちのバリューに深く結びついています。
シリーズB投資を決めた日 - 10時間の顧客応援メッセージが語るLeanarの組織力
GCP湯浅)リーナーの組織文化を象徴する印象深いエピソードがあります。2023年の忘年会で目黒のレストランに伺った時のことです。
私は遅れて到着したのですが、そこで目にしたのは、全社員が集まる非常に濃密な空間でした。イベントのコンテンツの作り込みと社員一人一人の熱量は驚くべきもので、文字通り「笑いあり涙あり」の感動的な場面が展開されていました。
普段は物事を言語化することを生業としている私ですが、その場で締めのスピーチを依頼された際、「この組織はすごい」という言葉しか出てきませんでした。それほどまでに、その空間には特別な空気が漂っていたのです。
実は、このシリーズBの投資判断も、ほぼその日に固まったと言えます。あの場で感じた組織の力が、投資への確信となりました。
リーナーの組織文化は、言葉で表現するのは難しいのですが、実際に触れていただくことで、その特別さを実感していただけると思います。
大平氏)このたびシリーズBの資金調達を実施し、グロービスさんや海外の著名なVCから高い評価をいただきました。この流れは、湯浅さんから「めちゃくちゃいい会社がある」という紹介から始まったと感じています。
私たちの戦略である「優秀な人材が魅力的な仕事に長期的に高い熱量で取り組める環境づくり」です。この点を評価していただいているのだと感じており、とても嬉しく思います。
忘年会の追加エピソードをご紹介すると、私たちには「お客様のために働こう」という強い価値観があり、それを体現する形で、2024年に向けたお客様からの応援メッセージを集めることにしました。当初、カスタマーサクセスチームを通じて集まった動画は、なんと総計10時間にも及びました。
時間の制約上、やむを得ず45分程度に編集させていただいたのですが、その中には、皆様がよくご存知の企業の部長職以上の方々から「リーナーは世の中を変える会社だから期待している」といった力強い応援メッセージが数多く含まれていました。
このような温かい応援に触れ、社員たちは明日への勇気と原動力を得て、会場は興奮と感動に包まれました。リーナーの持つこの熱量や熱狂は、私一人が作り出しているものではありません。これは社員やその家族、そして何よりもお客様やパートナーの方々との関係性の中から自然と生まれてきたものだと実感しています。おそらく、調達という市場自体の可能性の大きさも、この熱量を支える要因の一つなのではないかと考えています。
GCP湯浅)熱意のある人の周りには、社内外問わず同じように熱意のある人が集まってくるのかもしれませんね。
大平氏)人材紹介会社のエージェントの方からは「候補者にリーナーの良さを説明していたら、自分自身が入社したくなってきた」と応募の申し出をいただいたこともありました。私は人材紹介のパートナーの方々を深くリスペクトしているため、むしろ引き抜きは控えめにしているのですが、このように自発的に応募いただけることは純粋に嬉しく、ありがたく感じています。
6年で退職者わずか4名 - Leanarが築き上げた"模倣不可能"な組織文化の秘密
GCP阿部)スタートアップの採用においてこの”熱量”は非常に重要な観点だと感じています。大平さんの持つビジョンが人を巻き込み、社員がLeanarを愛し、さらにクライアントやエージェントの方々までもが「リーナーはいい会社だ」と評価する。この熱量が大きな渦となって広がっているのを感じます。
スタートアップは規模が小さいうちは熱量を保ちやすいものの、組織が大きくなると遠心力が働きがちです。この良い状態を維持できている最大の秘訣は何でしょうか?
大平氏)確かに、事業成長に伴い組織が大きくなると、カルチャーを守ることの難易度は上がります。しかし、現在100人弱の規模になった今の方が、むしろ創業期よりもカルチャーが強くなっていると感じています。私の経験では、10人規模でも組織が崩壊する会社はありますし、逆に1万人規模でも素晴らしいカルチャーを持つ企業が日本には数多く存在します。つまり、組織の大きさとカルチャーの強さは必ずしも相関しないと考えています。
リーナーのカルチャー維持について特徴的なのは、人材の定着率の高さです。一般的なスタートアップでは、多くの入社と退職を繰り返すことが「健全」とされる傾向がありますが、私たちは異なるアプローチを取っています。その理由の一つは、調達という専門性の高い領域にあります。企業の購買活動を変革するという私たちのミッションは、短期間では習得が難しく、深い理解と経験が必要です。そのため、長期的なコミットメントが重要になります。
創業から6年目の現在、退職者はわずか4名です。彼らは起業や海外進出など、それぞれ魅力的な道を選択しましたが、もし在籍していれば、リーナーの可能性はさらに広がっていただろうと考えており、経営者として反省すべき点だと感じています。現在の社員たちは、多くの魅力的な選択肢がある中で、「このチームで働くことが最高だ」と考え、お客様の課題解決に熱心に取り組んでいます。これこそが私たちのカルチャーの本質です。今後、組織的な課題に直面することは避けられないでしょう。しかし、リーナーには本質的な価値を取り戻す力があると信じています。そのため、将来に対しては楽観的な見方をしています。
GCP湯浅)創業から6年目で従業員数100人規模にまで成長し、その間の退職者がわずか4名というのは、極めて特異な事例ですね。
GCP阿部)それぞれの退職には様々な事情があったとは思いますが、これほど高いコミットメントを維持できているスタートアップは非常に稀少です。このような組織文化は、単純にノウハウを学んだだけでは容易に模倣できるものではありません。
GCP湯浅)大平さんが昨年末に「創業期のスタートアップに必要なたった一つのこと」というタイトルのnote記事を書かれています。この記事は、創業期のスタートアップが何を蓄積し、それをどのように保持していくのかという本質的な問いに向き合った内容で、私も何度も読み返すほど印象深い記事です。皆様にもぜひ読んでいただきたいと思います。
大平氏)そうですね。ネタバレは避けたいと思いますが、多くの方々に読んでいただけると嬉しく思います。
年間5倍の成長を遂げる調達DXの波 - カンファレンス1,600人が示す市場の変革
GCP阿部)ここまで組織面についてお話を伺いましたが、シリーズBの資金調達を機に、事業面についてもお伺いできればと思います。前回の資金調達からの事業の変化や成長、特に大きなターニングポイント、さらに今回の海外VCからの調達についての率直なお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
大平氏)組織の強さの背景には、事業の大きな成長があります。特に、顧客が直面している深刻な課題の存在が、私たちの組織を支えてきた重要な要因だと考えています。
事業規模で見ると、昨年度から今年度にかけて約5倍の成長を遂げています。前回の資金調達時と比べると、状況は大きく変化しました。当時は、プロダクトをローンチした段階で、先見性のある企業が私たちのサービスに興味を示し始めた時期でした。ただし、多くの大企業は、調達という重要なシステムをスタートアップに任せることへの不安を抱えていました。そんな中、勇気を持って私たちを選んでくださった企業が少しずつ現れ始めています。現在は完全に様相が変わり、市場全体が調達のデジタル化の必要性を強く認識するようになっています。その表れとして、つい先日開催した自社オンラインカンファレンスには1,600人を超える参加者があり、日本を代表する企業の調達部門の方々にご参加いただきました。
この2年間、私たちは顧客の成功にコミットし続けてきました。製造業、リゾート業、サービス業など、業界を超えて当社の評価が広がり、それが連鎖的に市場の波となって大きな成長につながっています。
現在の最大の経営課題は採用です。事業の急成長に組織の拡大が追いついていない状況です。若手社員が展示会の統括を任され、数億円規模の予算を管理するなど、通常では考えられないような責任の重さを任せざるを得ない状況です。外部から入社された方からは「これら全ての決定権を任されるのですか」と驚かれることもあります。2年前と比較すると、事業フェーズが大きく変化したことを実感しています。
T2D3基準を超える成長と解約率ゼロ - 海外VCが即決した「日本版デカコーン」への期待
GCP阿部)投資家の視点から見た、この成長と変化についてコメントいただけますでしょうか。
GCP湯浅)先ほど忘年会での印象的な経験についてお話ししましたが、実際の投資委員会では当然、数値的な分析も綿密に行いました。前回のラウンドから今回までの進捗は、極めて優れたものでした。具体的には、年間経常収益(ARR)がT2D3基準(Triple, Triple, Double, Double, Double」の略で、SaaS企業の急成長戦略を表す指標)を大きく上回る成長を達成し、顧客基盤も日本を代表する大企業から特色ある中小企業まで幅広く拡大しています。さらに、SaaSの年間顧客単価(ARPA)は日本のSaaS業界でも際立って高水準を維持しており、加えて顧客の解約率が実質ゼロという驚異的な維持率を記録しています。
現在、主力プロダクトの「Leaner見積」だけでこれらの実績を上げており、第二のプロダクト「Leaner購買」が成長加速フェーズに入ろうとしています。さらに、未発表の第三、第四のプロダクトも開発中とのことです。市場における顧客の課題は非常に大きく、すでに様々な業種・規模の企業への導入実績があることから、今後の大きな成長が期待できます。このような分析に基づき、私たちは大規模な追加投資を決定しました。
また、今回新たに参画したBessemerも、迅速な投資判断を下されたと理解しています。彼らは長年日本市場を注視し、多くのスタートアップを見てきましたが、Leanarへの投資判断は非常に明確なものだったのではないでしょうか。
GCP阿部)Bessemer社の即決的な投資判断があったとのことですが、彼らが特に注目していたポイントや評価の基準について、お聞かせいただけますでしょうか。
大平氏)BessemerをはじめとするグローバルVCは、定量的なデータに基づいた市場の将来性を重視して判断されたと考えています。
日本の法人向けSaaS市場を見ると、営業、人事、法務、経理などの分野では多くのプレイヤーが存在し、カオスマップと呼ばれる競合図に多数のサービスが掲載されています。しかし、調達分野に関しては、Leaner以外はほとんどがSIerによる従来型のサービスが並ぶ状況です。一方、グローバル市場では調達分野においてもすでにSIerからSaaSへの移行が完了しており、欧米各国で調達インフラを提供する企業が1兆円規模の企業価値(デカコーン)に成長しています。
調達は本質的にドメスティックな領域であり、日本企業の購買インフラを誰が構築していくのか、FAXに代わる新しいシステムを誰が作るのかという観点で、今後数十年、数百年にわたる長期的な展望が重要になります。
そのような文脈の中で、私たちが先駆者として市場を開拓している点を、数字も含めて高く評価していただいたと感じています。つまり、グローバルでは成功モデルが確立されており、これから大きく成長する日本市場において、誰がその変革を担うのかという視点で評価されたのではないでしょうか。
日本のGDPを動かす - 企業利益率1%改善への挑戦
GCP阿部)今回の資金調達を経て、急拡大のフェーズに入られると思います。今後の事業戦略、成長戦略、そして組織づくりについての展望をお聞かせいただけますでしょうか。
大平氏)IT業界は人件費が主要コストとなる特殊な業界ですが、自動車メーカー、ディズニーランド、コンビニエンスストア、飲食業、ホテルなど、多くの企業は「仕入れて付加価値をつけて販売する」というビジネスモデルを採用しています。これらの企業では、調達部門が事業の根幹を支えています。
私たちは、企業の調達プロセスの改善により、利益率を1~2%改善できる可能性を提示しています。この改善分は純粋な利益として計上することも、より良い製品やサービスへの投資に回すこともできます。お客様からの期待に応え続けてきたからこそ、解約率ゼロという結果を達成できたのだと考えています。
今後の展望について、私たちのミッションは「企業の購買活動を変革する」ことです。日本のすべての企業に調達機能が存在することを考えると、各社の利益率を1%改善することで、日本のGDP向上にも貢献できると確信しています。
そのため、現在の見積電子化や発注購買の効率化という個別の課題解決にとどまらず、調達部門全体の働き方を変革していく必要があります。そのためには、第三、第四、さらには第五、第六と、新たなサービスを展開していかなければなりません。
見積一つを取っても、業種、規模、地域、調達品目によって要件が異なります。まるで伊能忠敬のように、一歩一歩地道に市場を開拓していく必要があります。この壮大な取り組みには、多くの仲間が必要です。より多くの優秀な人材にチームに加わっていただき、共に日本の地図を塗り替えていくような仕事をしていきたいと考えています。
GCP阿部)伊能忠敬の例えは非常にイメージしやすく、まさに今の状況がよく伝わってきました。最後に湯浅さんから、今後の期待について、メッセージをいただけますでしょうか。
GCP湯浅)大平さんが「今が一番楽しい」とおっしゃっていましたが、外から見ていても、まさにその通りだと感じています。プロダクトが充実し、様々な業種・規模のお客様から支持を得て、11時間もの応援ビデオレターが届くほどの熱狂的なファンを獲得しています。さらに第二、第三のプロダクトへと展開が広がっていく段階です。
組織面でも、創業期から大平さんが築いてこられたカルチャーが、人員が増えるごとに「秘伝のタレ」のように深みを増しています。これから人員拡大とともに、さらに新しい形へと進化していくことでしょう。事業も組織も、非常に興味深いフェーズに入っていくと感じています。伊能忠敬の例えで言えば、リーナーは誰も見たことのない景色を切り拓いていけると思います。一般的な日本のスタートアップの成長物語とは異なる、桁違いの成長ストーリーが期待できます。リーナーは「調達のスタンダードを変える」というミッションを掲げていますが、私としては日本のスタートアップのスタンダードも変えていってほしいと期待しています。日本のスタートアップがここまでできる、これほどの規模になれる、こんなに多様な業界にインパクトを与えられるという新しいモデルを示すことで、エコシステム全体が次のステージに進むきっかけになればと思います。
そういう意味で期待に満ち溢れた会社ですので、忘年会にもぜひ呼んでいただければと思います。
大平氏)期待に応えることは得意ですので、どれだけ大きな期待でも大丈夫です。次回は最近移転した新オフィスか結婚式場のような場所になるかもしれませんが、その頃にはさらに組織も大きくなっているはずです。非常にフラットな会社ですので、きっと興味深い会になると思います。
GCP阿部)今回はリーナの組織についてとても深いお話を伺うことができました。改めて、Leaner Technologies代表の大平さん、ありがとうございました。
大平氏)ありがとうございました。
以上