代々ファミリービジネスをしている家庭に生まれ、経営者の父から食卓で日常的に経営や事業の話をよく聞くような環境で育ちました。また、幼少期にマレーシア・クアラルンプールという超多様性国家で育ったことも、自身の原点になっています。

言葉も、国籍も文化も違う「世界」という基準の中で、自分は何者なのか、ケイエイとはなにか、カイシャとはなにか、漠然とした不安を感じる一方で、見えない何か大きなものに強い好奇心を抱き、興味津々な子供時代でもありました。

もっと広く、新しい世界を知りたい、という単純な好奇心が原動力となり、最初の職業は、人とのコミュニケーションを通じ自分以外の多面的な視座が得られるアナウンサーを選びました。普段生活しているだけでは絶対にお会いできないような一流の政治家・芸能人・スポーツ選手の皆さんと仕事を通じてご一緒できた経験は、自分の中の「当たり前」を打ち砕く貴重な経験となり、かけがえのない財産となっています。

よく、アナウンサーからVCへの転身について驚かれることが多いのですが、最近、実は共通する部分があると感じています。

私が尊敬するアナウンサーの皆さんは、常にゲストが一番輝くことを考え、一歩引いて全体の流れを読み、ときには臨機応変にサポートすることで、滞りなくモデレートすることに強いプロフェッショナリズムを持っていました。

太陽と月の関係に例えると、起業家が太陽でVCは月の存在。事業を創る起業家が最大限輝けるよう、VCはサポートしていく存在です。日本のVC内でも特にバリューアップに特化したチームのあるGCPで、素晴らしい起業家の皆様をサポートできるこの仕事にプロフェッショナルとしての誇りを持って臨みたいと思います。